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「お隣は…、三浦くんのお友達?」
「どーも…、あ、高校の同級で」
「高校…同級…」
美穂は、ハッとした
「もしかして、あの、君、あの時、沙夜との待ち合わせの時、三浦くんと一緒に
駐輪場に来てた子?」
「駐輪場…、ふっ、そうっス」
やっぱり!ぼんやりとだが、全体の輪郭、そういえばメガネをかけてたようなイメージとか
「あの時、私も沙夜に付き合って一緒に駐輪場に行ってたの!覚えてない?」
「…すいません、ちょっとわかんないです」
「え、覚えてないの〜?ひどいな〜」
美穂は、自分も同様なのを棚に上げ
飲んでる事もあって、絡み出した
今夜はなんだか他人に絡みたい気分
「えと、お名前教えて、私、柿崎と言います
柿崎美穂」
「早瀬…です、早瀬…晴樹、あ、名刺」
美穂はそれを受け取ると
「早瀬くんは、この後すぐ家に帰るの?」
「あ、帰ります、これでも久しぶりに早く帰れるんで」
「どこに住んでるの?」
すると早瀬が答える前に小声で
「送ってくれない?途中までで良いから」
「へっ?なんで僕…」
「ね、お願い」
と言うと、有無を言わさず早瀬の腕を取る
「ちょっ…」
「私、早瀬くんと途中まで一緒に帰る事になったから」
と宣言し、日比谷駅の方へと歩き始めた
典子が2人の後ろ姿を見て
「メガネの彼、なんか引きずられてない…?」
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