その傷に塗り込んで

1/1
前へ
/1ページ
次へ
月の光が落ちる街で 胸に抱える悲しみも 行き場のない腹立たしさも 銀色の光に染まって まるですべてが夢のよう あなたが観せてくれた映画 あなたが聴かせてくれた歌 なにもかもが今 真実に撃ち抜かれた傷の中 月の光を薬みたいに その傷に塗り込んで なんの憂いもなく眠りたい 朝の光を浴びたなら 悲しみや腹立たしさが またその傷を疼かせるから 月の光を薬みたいに その傷に塗り込んで なんの憂いもなく目覚めたい すべてが夢だったと思えるように
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加