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「何してるの?」
突然の声に思い切り驚いてしまう。
「ごめん、そんな驚くと思わなくて」
「桜和実先輩?」
目の前にいたのは、桜和実 雪都先輩。兄の友達だったから、中学時代からの知り合いだった。
学年が1年違うから、学校では会うことも話すこともほとんど無く、先輩も卒業してしまったから、こうやって話すのはかなり久しぶりのことであった。
「今、大学生ですよね。今日はどうしたんですか?」
自然に話しているつもりだった。久しぶり過ぎて、"当時"どう話していたか思い出せない。
「たまたま用事があって。ついでに、学校も回って見てたんだ」
懐かしそうに教室を見回し、グラウンドを眺めている。
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