女生徒

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 「え?あぁ、あの辺りかな」  女子生徒の指指した先、そこから視線を上へ上げると、確か私が立っていた場所がある。  私が飛び降りたのは間違いないのだとしたら、ありえないとは思うけど。何かがクッションになったのかもしれない。  もしかして、この人?  いやだとしたら、女性が無事なのもおかしい。  つまり、飛び降りたのは夢…?  「あの、どうしてここに?」  今何時なのだろう。辺りは真っ暗だ、絵具で塗りつぶしたような真っ黒。  「どうしてだろうね」  読めない人だ。穏やかで、包み込まれるようほほ笑み。  「あなたこそ、どうして?」  しかし、その瞳の奥は、強く鋭い眼。まるで射抜かれるみたいに。
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