暗雲が忍び寄る

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「駄目よシエリ金を貸しては!」 その一声にフトシエは振り向く。 そこにはサリーナの強気な姿勢が映った。 「畜生人の命がかかっているんだよ!」 「フット目を覚まして貴方は騙されてるのよ!」 「うるさーい!俺はあの子を助けるんだそして結婚するんだ!」 フットは逃げた。 「あ、こら待ちなさい!」 サリーナは追いかける。しかしフットは凄く足が速くあっという間に見えなくなった。 「ハァハァあの体力馬鹿足だけはやたら速いんだから….」 サリーナは息を切らしてフットを見送った。 「シエリも気をつけて、フットはどうしようもない相手を助けようとしてるんだから…」 「でも困ってる人は助けなきゃ…」 「助ける相手は選べって事!」 少し混乱しているシエリをサリーナは叱る。 「どのみち良い結果にはならないわ、フットは何もかも失う」 「そんな!フットが何もかも失うのは嫌だよ!」 シエリが不安になる。 「シエリはアイツを助けたい?」 「うん!」 シエリは強い眼差しで答えた。 「ならお母さんに電話して、そしてそしてメイド隊にも知らせた方が良いわね」 「わかった!」 そしてサリーナ達は次の作戦に移行した。 そしてそしてフット。 「じゃあ他に貸してくれそうな奴は…そうアイツだ!」 フットは貸してくれるのに頃合いな相手を見つけた。
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