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中に入ろうとした途端琴奈んがトランシーバーで通信をし始めた。
「執事長、足止めは成功しましたわ」
『よくやった琴奈ん、後は僕達に任せて!』
二方の通信にフットは焦る。
「何っ!?」
「そこまでだフット!」
後ろから大声がしたかと思うとそこにノフィン達がいた。
「シュカシュカのお金を返してくださぁい!」
シュカシュカがフットに言う。
「シュカシュカまで連れて来たか!しかししかしこれは向こうにいるミレーちゃんの為だ!返す事は出来ないね!」
「フットお前は騙されているんだ!目を覚ませ!」
ノフィンが声を荒げる。
「フン叔父さんが言ったとて俺はミレーちゃんの為ならなんだってやるさっ!」
フットの目の色は変わっている。
ミールがそう察した。
「執事長、シュカシュカさん、この方には貴方がたの声は届きません、荒療治をしない限り!」
ミールはナイフを手に持つ。
「仕方がない、本気を出してもらうぞフット!シュカシュカちゃんは下がってて!」
「手荒な事はしないでくださぁい、フットさんに悪気は無いですぅ!」
シュカシュカの説得には癒されるがそんな事も考えてられない。
フットは本気だからだ。
「シュカシュカにこんなもの見せて良いのかミール君、シュカシュカの心に傷がつくのでは…」
「躊躇してはいけません執事長、シュカシュカちゃんは年端のいかない子供だからこそ、大人の世界の厳しさを教えてあげないとなりません!」
ミールには躊躇がない。
「言うねえお姉さん、ミレーちゃんだって子供の時から兵士となって戦争を生き抜いてきたんですよ!」
フットは笑う。
「あらそれは私だって同じでしてよ」とミール。
「お喋りが過ぎたな、とにかくお金はミレーさんに渡す!」
「そうはさせません!」
双方はぶつかり合った。
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