フットを止めろ!

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そして人影がフットを羽交締(はがいじ)めにした。 「うわっ何者だ!」 「フットもう逃げられへんで堪忍しいや!」 小さく見目(みめ)愛くるしい少女。 山本チイ、チイチイだった。 「「チイチイ!!」」 とミーノフィ。 チイチイはフットからシュカシュカを引き剥がす。 「くそっスイーツ城のママか!君こそ一番か弱そうじゃないか!」 「ミールはんシュカシュカを預かっといて!」 チイチイはシュカシュカをミールに渡す。 「あぁシュカシュカさん良かった!」 「ミールさん大丈夫ですかぁ?」 抱きしめるミール。 シュカシュカはミールを慰める。 ミールが発狂したのは(とら)えたから。 なおか弱いと言われてピクリとしていたチイチイ はフットを挑発する。 「か弱いかどうか試しにかかって()いや!」 チイチイは構える。 「舐めるなよフットアタック!!」 「浪速ストレート!!」 フットの攻撃をもろともせずチイチイはフットを一撃で伸ばした。 そこから札束が落ちる。 「フン、子供を利用するなんて男らしさのかけらも無いわ」 チイチイはこうフットを吐き捨ててフットの奪ったお金をシュカシュカに返した。 「でもフットさんは困ってたですぅ…」 「まだそんな事言よんフットは騙されとったんやで?これはフットの為なんや」 チイチイはシュカシュカの頭を撫でながら言った。 「とにかく僕の甥がみっともない事をした。僕が代わりに謝ろう」 ノフィンが詫びようとする。 「詫びるんはノフィンやない、フットの方や」 「そうですよ。この方こそ世の中の厳しさを教えてあげないといけません」 チイチイとミールがそう言う。 気絶したフットはノフィンが担ぎ一同はスイーツ城へ戻った。
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