DAY3 犬飼くんの別れ話?

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DAY3 犬飼くんの別れ話?

昨日は、犬飼くんとの初デートで、すっかり疲れてしまったところに、とどめの間違いラインまで来て、今日は日曜日なのに、あたしは、ぐったりしていた。 そこへ、また、犬飼くんから、ラインが来た。 犬飼『今日、会えないかな?』 あたしは、何だろうと、思ったが、返した。 あたし『いいけど……。どこで?』 犬飼『オレが告白した学校の体育館裏に来て欲しい』 何だろう……。 あたしは、何だか、嫌な予感がしたが、了承し、学校の体育館裏へ行った。 犬飼くんは、もう来ていて、しょんぼりと俯いていた。 「犬飼くん……?」 あたしが、呼びかけると、犬飼くんは、いきなり、土下座した。 「昨日は、すまなかった!!!」 「えっ?」 「やっぱ、昨日のオレ、最低だよな……自分、全開でさ。君のことを全く考えてなかった……」 えええっ? 犬飼くん……犬飼くんらしくない言葉。 「親父にさ、昨日のデートとラインのことを話したら、彼女に謝った方がいいって言われてさ……」 ああ、そういうことか。 お父さんのアドバイスがあったのね。 「でさ……」 「うん」 「こんなオレだけど、これからもヨロシク!!!」 犬飼くんは、満面の笑顔で言った。 な、な、な、何じゃそりゃ?! 反省の色が全くないではないか!!! あたしの、動揺に気付かない犬飼くんは、明るく言った。 「んじゃ、明日、学校で!」 犬飼次郎の辞書に、反省の文字はなし……。 おそるべし、大らかすぎる大型犬男子の、犬飼くんなのだった……。 0370fa5e-37fe-44f2-9094-1829cd464467
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