第2章 貧乏神対策

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「それが何時も貧乏神対策なんて貧乏くさいのですわ。」  各神様から話し合いと言うよりも、愚痴があちらこちらで聞こえて来ます。  司会進行役である大国主大神が、神様達に静粛して下さいと言って議事を進めます。 「皆様。今年の定例神有月会を開始し致します。一部の神社を守る神様が来られませんが、委任状を頂いています。天照大御神様には、伊勢神宮にてパソコン、オンライン通話で参加して頂いています。天照大御神様、開催して宜しいですか。」 「宜しいです。開始して下さい。」 「集まって頂いた皆様、遠路はるばるご苦労様です。色々相談ごとがありますが、毎年のごとく最大の懸案事項は、貧乏神対策です。」 「我が国土は、遠く神代の昔から豊芦原の瑞穂の国と言われ豊かな国であったのですが、貧乏神の災いが天災、飢饉、戦争の原因となっていました。ここで貧乏神対策を皆様からの忌憚のない意見を述べて頂きたいのであります。」 「貧乏神を殺してしまうのが良いと思うが如何じゃ。」 「神殺しは大罪です。その大罪を犯してしまうとどうなるかは、知っておられるはずです。」
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