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作戦を実行してからしばらく経つけど、日に日に好きな気持ちが大きくなっていく。
顔やスタイルはもちろん、笑い方も、話し方も全部好き。
毎日笑顔で受け取ってくれてるし、この休憩時間だけしか話せないとしても嬉しくてたまらなかった。
「チョコの効果は絶大かも」
この席じゃないと成り立たないから、席替えなんてありませんように。新人が入社してくる春まではないよね、きっと。
「お前らって仲良いよな。付き合ってんの?」
ふいうちの織田先輩の声に心臓が跳ねる。
さっきの独り言もしかして聞かれてた……?
「つ、付き合ってなんかないですよ! ただの同期です」
「ふーん? お似合いだと思うし付き合っちゃえばいいのに」
「な、ななな、何を言ってるんですか!」
いけない。動揺しすぎちゃった。
っていうか、先輩にはバレてる気がする。
「もたもたしてたら他の奴に取られるぞー」
その言葉に反応して先輩の方を見ると、意地悪そうに笑われた。
えっ、それって和泉を狙ってる人が現れたってこと? しかも私と違ってグイグイ攻めるタイプだったりする?
「やだなぁ、先輩。和泉のことなんて何とも思ってないですよ。変な冗談は止めて下さい。あはは」
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