ハジメテの客

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 ヴィクトルはそんなカーティアの不安を知らないのだろう。その熱杭の先端を、カーティアの蜜口に押し付けてくる。  自然と、腰が引いた。 「……ひぃ」  喉が鳴る。けれど、逃げることは許されない。それは、カーティアにもよくわかった。 「カーティア。大丈夫だ。……出来るだけ、ゆっくりとする」  カーティアの瞼に口づけを落とし、ヴィクトルがはっきりとそう言う。  そして、彼が熱杭の先端とカーティアの蜜口をこすり合わせる。くちゅくちゅという水音が聞こえ、まるで耳まで犯されているようだ。 「……挿れるぞ」  端的にそう告げたヴィクトルが、ぐっと腰を押し進めてくる。 「ぁっ」  ゆっくりと、ヴィクトルのモノがカーティアの身体を割り開いていく。  隘路を広げられるような感覚に、カーティアは恐れを抱く。……このまま、身体を引き裂かれてしまうのではないかという不安が、脳内を支配した。 「カーティア。大丈夫だ。……だから、安心してくれ」  そう言ったヴィクトルが、カーティアの手をぎゅっと握ってくれた。  だからこそ、カーティアは彼の手を握り返す。ついつい、爪まで立ててしまうほどに。 「っはぁ、あぁああっ!」  しばらくして、カーティアの身体にとんでもない痛みが走る。涙をはらはらと零しながら、喉から出てくるのは悲鳴。 「ひぃっ、ひっぐ」  痛みで、頭が支配されている。この行為に気持ちよさなんて、欠片もない。  そう思いつつ、カーティアは溢れる涙を空いているほうの手で拭う。が、拭っても拭っても涙は止まらない。
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