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だって、断罪されたということは。この後は――。
(どう、なるんだっけ)
大体、死罪になるか、国外追放になるか。貴族の身分ははく奪されるはずだ。
唇がわなわなと震える。それでも、涙は零さないでいよう。その一心で、耐えた。
「カーティア。今後、キミは貴族の身分をはく奪したうえで、未来の王太子妃を虐げた罪で娼館行きを命ずる」
……今、なんだか聞き捨てならない言葉が聞こえたような。
頭の中でそう思って、カーティアは顔を上げた。……オルフィーオは、これでもかというほどに真剣な面持ちをしていた。
「……あの、いま、なんと……?」
震える声で、オルフィーオにそう問いかける。すると、彼は鼻を鳴らす。
その姿は、いかにもな傲慢な男だ。
「何度でも言ってやる。キミは、今後、娼館で働くんだ」
律儀にも言葉を何度か区切って、カーティアにそう告げるオルフィーオ。
彼の言葉を聞いたカーティアは……頭の中を真っ白にすることしか、出来なかった。
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