4.愛すほど澄んでいく

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 父の一憲(かずのり)からだった。 【神楽君の連絡先だ。事情を伝えておいたから寿々花からコンタクトしてみてくれ】  さっそくメッセージを寿々花から送ってみた。 【神楽です】というメッセージがすぐに着信。 【陸将補から伺いました。まかせてください。芹菜さんもはりきって承知してくれましたよ。では打ち合わせをしたいのですが――  うほうほ教官🦍より】 「うほうほって……」  思わず笑みがこぼれた。楽しい教官さんで、拓人もすっかりなついていたことを思い出す。その時も『うほうほ』とゴリラのようなドラミングをして拓人を笑わせていた。  打ち合わせの結果。父の日当日に、小柳・神楽家に拓人とふたりだけでケーキ作りでお邪魔することになった。  あとは、そのおでかけを『父親ふたり』に知られないようにするため、寿々花は父と母にも協力してもらうことになった。
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