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僕は図々しいかと思いながらも、
「また、助けていただけませんか?」
と頭を下げてお願いすると老紳士が、
「今回も弓弦君に願いが叶う薬をあげるよ!
この薬は1錠しかないけれど、弓弦君がどうしても願いを叶えたい日の朝に1錠服用すると、自分の思うように…いや思った以上に物事が良い方向に進むよ!」
と話をすると、セカンドバックから薬の小瓶を取り出して僕に手渡してくれた。
僕は薬の小瓶を受け取ってから立ち上がって、
「ありがとうございます。
とても助かります。」
と老紳士に向かって深々と頭を下げてお礼の気持ちを伝えた。
「きっといいことあるよ!」
老紳士は笑顔で僕にそう言葉をかけて、ベンチを立って去っていった。
僕はベンチに座り直して、手に薬の小瓶をしっかりと握りしめながら、しばらく雄大な富士山を眺めていた。
夕方になって辺りが暗くなってきた頃、僕は朝霧自然公園を出てバスで自宅に帰った。
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