【介護助手の観察日記】

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2023年9月28日(木) 昨日は仕事だったのだが…… あまりにも阿呆過ぎて、この日記を書く気にもなれなかった。 午後の3時……入居者の、おやつタイムまでは何事もなく仕事をこなしていた。 俺の指導係は神谷さんという介護福祉士の60代くらいの女性。 穏やかだが、どこか、おっちょこちょいな部分もある神谷さん。 チェックシートが沢山あるのだが、神谷さんのチェック漏れを俺がリカバリーしながら俺は仕事をしていた。 おやつタイムの後は、暫し暇になる。 殆どの入居者が昼寝をするからだ。 だが俺に付きまとう名倉 壮太郎は車椅子に座ったまま、フロワーのテレビを観ている。 俺は、参ったな……と思いながら、尿意をもよおしたので、神谷さんに名倉 壮太郎の事を頼んで職員用のトイレに駆け込んだ。 で、戻ってきたら…… 名倉 壮太郎が車椅子から転げ落ち、尻もちをついて、 「痛い痛い」 と泣いていた。 そこに神谷さんの姿はない。 俺は急いで看護師を小型の携帯で看護師を呼び、名倉 壮太郎を部屋に運び、ベッドに寝かせた。 と、その時だ。 「あら?どうしたの?」 と、名倉 壮太郎の部屋を覗く神谷さんの声がした。 俺は怒りを、ぶつけたかったが我慢して、事の詳細を神谷さんに話した。 「あら?やぁね。動かないでね?って言っておいたのに」 と、何事もなかったかのように、その場から離れてしまった。 俺は、ため息をつきながら看護師さんに、どんな具合か?レントゲンを撮った方がいいのではないか?と訊いたが、 「これくらい大丈夫」 と、湿布を貼って出ていってしまった。 その頃になると準夜勤(夜勤の短いバージョン)の近藤さんが来て、神谷さんと、 「しょうがないよね〜」 と、笑っていた。 事故報告には俺のミス……という風に書かれていた。 マジかよ? 流石の俺も、これには頭に来て神谷さんと近藤さんと距離を置いて仕事を始めた。 神谷さんは早番だったので午後4時に退勤した。 するとだ。 近藤さんが、事細かに俺にミスがないかと探し始めた。 そしてチェックシートにチェックしていない箇所が一つあって、ギャンギャンと俺に喚き始めた。 それ……神谷さんのミスなんだがな? そう思いながら俺は、スミマセンと謝り夕食の配膳を始めようとした時だ。 「あんたは何もしなくていい!!」 と、近藤さんが怒鳴ってきたのだ。 「あ、そ」 俺は、もう我慢の限界が来て、ありとあらゆる仕事を放棄して入居者と一緒にテレビを観ていた。 「あんたさ?私の事、バカにしてない?」 配膳が終わった近藤さんがイライラしながら俺に話し掛けてきた。 「いや?あんたの指示に従ったまでだが?」 俺は敬語を使うのを止め、そう言い返した。 そしたら近藤さん……喚く喚く。 ウザっと思いながら午後5時30分になったんで俺は、喚き散らしている近藤さんを置き去りにし退勤した。 あ〜あ。 俺、クビになるかもな? どうでもいいけど。 By 銀ちゃん
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