『苦しめてごめん・・』―消せない過ちを悔いる日々―  

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19❧-  そして週一くらいの頻度でHOTEL HOABEを利用するのが ルーティンのような関係になっていき、仕事もプライベートも 安定して落ち着きを見せ始めた頃、またぽつぽつと友里からの 『寂しいの、誰かと話したい』というようなメールが届くようになった。 帰省してからひと月も経っていないというのに。  同じような内容の2度目のメールが届いた時 『どうしようもできないだろ、どうしろと?』 と頭を抱えているところに根米参上。 昼休み休憩の時だった。 「また例の彼女からなのね。めっちゃっ、困らされてるじゃん。 私がまた文考えたげるわよ。貸して……」 「いや、いいよ。後で考えて何とかするわ」 と言う俺の言葉は華麗にスルーされ、根米はスマホを俺の手から もぎ取るように自分の手に取り、以前と同じようにスルスルスルっと 文を打ち込んで俺に同意を求めてきた。 6/1
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