The purpose of life~愛を探して

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* 「ありがとう、二宮さん。」 数日後、母の誕生祝いの食事のことを二宮さんが伝えてくれた。 今日は、寿司屋に行くらしい。 「予約はちょっと早いですが6時です。 いつもそのくらいに食べてらっしゃるらしいので。 お母様は、お寿司が好物らしいので、きっと喜んで下さいますよ。」 「えっ!そうなんですか?」 そんなこと、初めて聞いた。 そもそも、家で寿司を食べたことなんか、多分ないはずだ。 二宮さんは、どうやって聞き出したのだろう? 先日買ったパールのネックレスも忘れずに持ってきた。 母は喜んでくれるだろうか? その日は、なんとなく浮かれ、その反面、緊張もしていた。 なんせ、母と二人で食事に行くなんて初めてのことだ。 デートに行くよりもずっと緊張する。 二宮さんと少し話をしたかったのだけど、彼女はどこかに出かけていた。 話をして、励まして欲しかったのだと思う。 心配はいらないと言って欲しかったのだろう。 甘いな。 夕方になり、彼女が戻ってきた。 「ケーキと花束を先にお渡しして来ました。 お荷物になると思いましたので。」 「そ、そうでしたか。ありがとうございます。」 「経費はまた後程、請求させていただきますね。 今夜は、きっととても楽しい誕生日になると思いますよ。」 「ありがとうございます。」 二宮さんは微笑んでいた。
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