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1ヶ月は瞬く間に過ぎ去った。
昨夜もらったバイト代で、今日の俺の財布はいつもより膨らんでいる。
今日は、例の秋山と待ち合わせだ。
久しぶりに電車に乗って、最寄り駅までやって来た。
「あ、ここだよ~!」
待ち合わせの場所はすぐにわかった。
そこで、1ヶ月ぶりの秋山に出会った。
俺はうろ覚えだったが、秋山は俺の顔をはっきりと覚えていたようだ。
「今日は来てくれてありがとう。」
「久しぶりだね。元気そうで良かったよ。」
「じゃあ、とりあえずランチを…」
「今は、きっとどこもいっぱいだよ。
だから、先に加入しに行こうよ。
そうしてる間に、店も空いてくるんじゃないかな?」
「え?」
まさか、携帯の契約にまで着いてきてくれるとは思わなかったから、ちょっとびっくりした。
「ショッブはこっちだよ。」
本当に秋山は親切だ。
結局、俺はその優しさに甘えた。
一人で行くつもりだったけど、着いてきてもらえるなら、心強い。
なんせ、秋山は携帯に詳しいから。
俺は秋山の後をついて行った。
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