エピローグ

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 死神の姿が徐々に透明になっていくと同時に、陽毬ちゃんがゆっくり目を開いた。 「……あっ、真理先生。死神……居なくなっちゃったね」 「えっ? そうか、陽毬ちゃんも死神が見えてたんだね」  彼女が小さく頷いた。 「うん、私を真理先生が助けてくれたのも見てたよ」  私も笑顔を彼女に向ける。 「でもね陽毬ちゃんを助けたのは私だけじゃないわ。安曇先生や他の看護師達、そして癌治療薬クォンタムが貴女を救ったのよ」 「うん、分かってる。ねぇ真理先生。私、やっぱり先生みたいなお医者さんになるわ。病気のみんなを助ける凄いお薬を開発するんだ」 「そうね。その夢をきっと叶えてね。そして今度は貴女が誰かの運命を変えて、死神をがっかりさせなきゃね」  陽毬ちゃんが満面の笑みを浮かべ大きく頷いた。 FIN
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