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「お前さぁ、遅すぎるんだよ。」
指宿はスラックスの汚れを払いながら、裕翔を睨みつける。
「は?」と怪訝な顔をする裕翔に、指宿は言葉を続けた。
「ちよりちゃんが家の事も仕事の事も頑張ってた時に、ここに会いに来なかったんでしょ?来んのが100年遅せぇって言ってんだよ。」
「いや、あの時は俺もいっぱいいっぱいで」
「いっぱいいっぱいなら放ったらかしにしてていいわけ?女連れ込んで浮気していいわけ?宇宙空間の塵でもなぁ、好きな女にはもうちょっと誠実に接してるわ。」
「さっきから関係ねぇ奴がごちゃごちゃ訳わかんねぇこと言ってきてんじゃねぇよ。」
裕翔は再び指宿に掴み掛かると、拳を振り上げた。
「やめて!」咄嗟にちよりが2人の間に割って入る。裕翔の拳がぶつかる瞬間に、指宿はちよりに覆い被さった。
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