第10話 家に美人な姉が二人もいる。

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第10話 家に美人な姉が二人もいる。

 これから夕飯の支度を俺と咲希でする。家に帰ってきてからの時間が濃すぎるが、望美さんはまだアメリカから帰ってきてばかり。だいぶお疲れの様子。流石に今日は俺たちで作ろうと言う話になった。 「いやー、本当に助かるわー。こんなに頼もしい妹と弟がいるなんて。しかもその二人は付き合ってる。お姉ちゃん幸せです。」  やはり俺がお風呂に入っているときに、咲希にも付き合っているのか聞いたそうだ。咲希はテンパってバレバレの嘘をついたらしい。結局俺が風呂から出てきたら、望美さんは「お似合いのカップルや!」と言ってはしゃいでいた。 それで今、キッチンに立っている俺たちを見て、満足そうな顔をしている。 「もう新婚さんみたいだな。息もピッタリじゃん。」 「もう、うるさいから少し静かにしてて、お姉ちゃん!」  咲希が望美さんに言われる度、顔を赤くして照れている。可愛い。俺からしてみたら、もっとやってくれと言いたいところだが、そんなことを言ったら咲希にどんな目に遭わされるのか。 「今日の夜ご飯ナニー?」 「今日は今までアメリカにいたってことなので、和食にしたいと思ってます。」 「だーかーらーさー。敬語!やめて!私敬語使われるの嫌なの!もう、罰を与えます。今日は私と特訓ね。」 「お姉ちゃん!もういいでしょ!颯太だって、今日初めて会ったんだからさ。仕方ないじゃん!もうしつこくしないで!」 「もしかして咲希、ヤキモチを焼いてる?可愛いなぁ、うちの妹は。なにも颯太を奪うなんて言ってないよ?そんな嫉妬しないで。」 「あーもー!」 「じゃー、颯太はご飯食べ終わったら、私と特訓ね♡」 「えっ、いやです。」  俺は望美さんの命令に背いた。特訓とか言ってなにされるか分からない。できれば咲希と一緒にいたい。 「もうすぐでご飯できるのでさっさと食べましょう。」 「もー、早く敬語治してよー。」  にしても、なぜ敬語を嫌うのか。トラウマになることでもあったのだろうか。 「今日は一緒にいてね、颯太。お姉ちゃんに何かされるか分からないからさ。」 「わかったよ。」 「うわぁー、仲良しだねー。私も混ぜてよ。」 「やだ。お姉ちゃんに颯太は渡さない。」 「じゃー、颯太を咲希から奪うために頑張るよ。」 「なんで俺の争奪戦なんかしてるんですか?俺は咲希のものですよ?」 「だって、私も颯太のこと好きだもん!」 「「えっ。」」  ここで突然の告白。俺と咲希は固まる。こうなったら、望美さんも全力で俺を落としに来るだろう。家では咲希と望美さんの挟み撃ち。  ここで忘れちゃいけない奴がいる。もう一人俺を落としに来る奴がいる。その名は高橋日向。もう俺の陰キャ生活とかけ離れた生活を送ることになりそうだ。  夜ご飯を食べ終えて、俺は部屋でゲームをする。俺の親友、佐藤優もやっている。ここ数日が忙しくてログインすらできていなかった。今日は久しぶりにログインをして、優と通話をしながら、ゲームをする。 『おっ、久しぶりのログインだな、颯太。』 『やっと落ち着いてきたから、またやり始めたよ。』 『なにがあったんだ。もしかして、咲希とヤったか?』 『ちょ、なにいきなり言い出すんだよ。』 『だって、年頃の男女が一つ屋根の下で生活するんだろ。発展したっておかしくないだろ。』  優に言われたことがめちゃくちゃ合っていてびっくりする。超能力でも使えるのか。怖い。しかし俺は言い返す。 『そんなことにはなってないから。』 『本当か?まぁ、颯太のことだからそんなことできる勇気もないと思うけどな。』 『それは普通に傷つくわ。』 『傷つくんか、ハハハ。』  そんなこと言いながら、2時間近くゲームをする。 『そろそろお開きにするか?』 『そうだな。』  ゲームを終えて、時間を見るともう10時近くになっていった。俺はリビングに向かう。すると、そこには望美さんがいた。 「あっ、望美さんまだ起きてたんですね。」 「まだ10時になってないよ?」 「そうですけど、、、」 「そういえばまだ颯太に罰を与えてなかったね。」 「その前に咲希はどこにいるんですか?」 「咲希はもう寝たよ。もう眠いって言って。颯太ももういないからってさ。」 「そうなんですか。」 「ねぇ、ちょっと話そらさないでもらええる?」 「バレましたか。」 「私のことナメすぎ。」 「すいません。」 「罰、ちゃんと受けてね。」 「いやー、それは。」 「大丈夫、颯太は寝てるだけでいいからさ。」 「何するんすか。」 「内緒だよ。」  そう言って俺はベッドに寝かされてしまった。すると、望美さんが上から乗っかってきて、腕を俺の首の後ろに回す。 「あー、興奮しちゃってる?」 「ちょ、いきなりなにしてるんですか。」 「うふふ、もう私我慢できない♡」 「の、望美さん?」 「!!!!!!!!!!!!!」  望美さんは俺の口にキスをした。
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