第1話 はじめてのフォロワー〈1〉

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「いや、フォロワーならおれもカゲもいるけど。クラスのみんなもフォローしてくれるだろうし」 天晴がこともなげに言った。 「あ、あなたたち庶民とわたしのフォローはその価値がぜんぜんちがうの!」 「なんだよ、それ。意味わかんね」 天晴が聖花を無視してスマホの画面に視線を落とす。 「あ、あの聖花さんはもしかして、キラリンさんの最初のフォロワーになりたいんじゃないでしょうか?」 カゲが遠慮がちに言った。 「え……そうなの聖花?」 瞬間、聖花の顔が真っ赤になる。 「いや、あの、そうじゃなくて……わたしはただ」 「それならそうと早く言えよ。ゆずってやるって」 聖花は否定していたが、天晴にうながされてスマホを手に持った。 天晴が素早くタップし、インストール画面へと進ませる。 【インストールしますか?】 画面にそう表示されると、天晴がわたしにスマホを返した。 わたしはサイドボタンを二度クリックした。 ピコーン♪ 軽快な通知音とともにインストールが始まり、すぐに完了する。 「いよいよユーザー登録かぁ。楽しみ」 画面に現れる指示通りに設定を進める。 「アカウント名は何にするんですか?」 カゲが言った。 わたしのアカウント名は決まっている。 あだ名そのままの【キラリン】だ。
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