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その夜
恵理子の部屋に坂本が美園を連れ入って来た
美園と坂本が正座して 恵理子に有難うございましたと
頭を下げ
栄治と由美が部屋に入って来て テーブルに缶ビールが並び
坂本は出されたビールを 次々開け
目の前には5本の空き缶が並んでいた
恵理子が 二人付き合ってた?
聞かれて 二人が首を振った 坂本が話始めた
美園が辞めた事を次の日に聞いて
周りに辞めた 理由を聞いて 回ったが
誰も答えて呉れなくて 美園の事が好きで
何時も庶務に顔を出してたんです
どうしても会いたくて 辞めた理由が聞きたくて
それで探偵事務所に頼んで
2週間で彼女が福岡で働いてる事が判り
一人で小さなアパートに住んでると
報告書を貰ってどうしようか
毎日悩んで悩んで 逢いに行こうと決め
有給を先週取り 福岡に行ったんです
彼女が働いてると 聞いたファミレスの前に立った時
中で美園が働いて居る姿を ずっと入口で見てたんです
探偵さんの報告書に 男性と住んでるって書いてたら
諦めてました
でも 一人で住んでるなら 聞いて見たい
美園と話したいと 思って
入口から入って 美園がいらっしゃいませって言って
坂本君って言われた時
俺好きな男 居るの?って
最初に聞いて 美園が首振ったから
今日は何時まで働いてるのと聞いたんです
2時までと聞いて 表で待ってますと
店の外で美園が 出て来るのを待ってたんです
美園が出て来て俺の前に立って
久しぶりって 美園の笑顔見たら
俺、地面に正座して
結婚して下さいって 泣いてしまって
美園 慌てて俺の腕取って 近くの海の見える
公園のベンチに座らせて 話して呉れたんです
美園の過去の事 私汚れてるから結婚できない
美園が泣き始めて 何故こちらに来たのって尋ねたら
林さん達との事を話されて
二人 殴ろうかと思いました
7缶目のビールを飲み干した
でも 美園が4人見て 4人の話聞いて
福岡で 誰も知り合いない処でやり直そうと思ったと
大学時代の友達がこちらで結婚してて
色々と世話してくれて 部屋とか、これから就職しようと
色々な処に 履歴書を送っていると話すんで
俺と一緒に暮らすのは駄目かって 聞いて
美園 首振るんです
それで俺
会社辞めて福岡に住んで 美園の傍に居る
美園がうんと言うまで待つから
俺と結婚して欲しい
もう目の前から 居なく成らないでって
俺泣いたんです 美園 俺の事 俺が泣き止むまで
ジッと見つめてて 便所女よ良いのって
俺美園抱きしめて その夜から
美園の部屋に泊まって 次の日
指輪買いに行って 市役所に婚姻届け貰って
友達たちに保証人に成って貰い
婚姻届けは戻ってから出しましたけど
最初は俺会社辞めて 福岡で働くつもりだったんです
美園が三日目に 東京に帰ろうって言って呉れて
美園今実家です 俺の部屋狭くて 二人住めないんで
9缶目のビールを修が渡すと 美園が坂本の服を引き
坂本が美園を優しい目で見ながら
ビールを持ち 修が頷くと飲み干した
こちらに土曜に帰って来て ずっと部屋探してるんです
早く一緒の生活始めたいんでと 坂本が話した
恵理子は頷き 二人が帰ろうとした時
賃貸で無くマンション買ったら
こんなの有るわよと ポストに入って居た
チラシを渡し二人受け取ると 帰って行った
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