夢の中で

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「……何してるのよ」 「お、お前帰ってくるの遅くなるって……」  予定が急にキャンセルになった私は、三年付き合っている彼氏と二人で暮らすアパートに、伝えていた時間よりも早めに帰ってきていた。  合鍵で玄関扉を開けると、見知らぬ女性の靴が一足。  そして寝室から聞こえてくる不快な振動音。  私が寝室の扉を勢いよく開けると、女と行為に及んでいた彼氏の姿があった。 「バカっ! 死ねっ!」 「ま、待ってくれ、これには深いわ……」  怒り心頭に発した私は彼氏のくだらない言い訳を聞かずにアパートを飛び出していた。
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