竜宮キャノン

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「あいたたた……」 「うーん……」  横たわっていた男女が、目を覚ました。 「ここは、どこだ……」  二人は辺りを見回す。どこかの建物の中のようだ。やたらと広く、内装も立派だ。 「どうやらオレたち、助かったようだな」 「やった! ラッキーだね! アタシたち」  互いの無事を確認して喜び、安堵する二人。だが、乙姫はそんな二人のことを良く思っていないのか、(にら)み続けている。  視線を感じた二人は、前の方を向く。  そこには腕組みしながら睨みつける美女、乙姫がいる。 「あ……」 「ども……」 「おねーさん、ちーっす」  二人は頭を軽く下げ、ちょこっと挨拶をしたが、乙姫は無反応である。
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