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「うわぁ!ここはどこだ?」
気付いたら知らない場所にいた。
手には『記憶障害に効く薬!』という大きな文字のチラシと電話番号が途中まで打ち込まれているスマホ。
ついさっきの事さえ思い出せない俺。
この状況に納得する答えを出すならば、俺は記憶障害でチラシに記載されている薬を買うために電話をしていた所で記憶が飛んだ、ということだろう。
だったら、また記憶が飛ぶ前に、急いで電話番号の続きを打ち込み、薬を買わなければ。
「はい、○○薬局です」
男性の落ち着いた声で促されると、注文はスムーズに進んだ。
住所を思い出せない俺の心配をよそに、
「GPSで分かりますので、これからお届けに上がります」
という何とも有り難い言葉に甘えるこ
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