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第三章
サーカス劇場ではクライマックスとなるピエロと空中ブランコのショーが始まろうとしていた。
ピエロが大きな笑い声をあげてスキップをしながら劇場に入ってきた。近くではライオンやゴリラといった猛獣が待ち構えている。
観客は大きな笑い声をあげた。暴言をふざけて叫ぶ人をいた。
我慢。
ソラさんは気にせず続ける。
今の私はピエロ。笑われ者のお馬鹿さん。
猛獣はピエロに襲いかかった。もちろん鎖やしつけなどはされていない。ピエロは奇声をあげながら空中ブランコに乗った。まさに命懸けだ。
「ソラさん、やめろよ」
ピエロは聞き覚えのある声と共に励ましの声を受け取った。
「え?」
サーカスの芸は一瞬のミスも命取りだ。ピエロは空中ブランコが地面に近づいた瞬間にバランスを崩し、ブランコから落下してしまった。
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