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二条「初めまして。二条と申します」
四条「こちらこそ初めまして。四条と申します。まさか会っていただけるとは思ってもいませんでした」
二条「正義のためです」
四条「まさよし?孫正義氏とお知り合いですか」
二条「せいぎ、と言いましたけど」
四条「あ、失礼しました。でも、ちょっとだけ、ボク勝ってますね」
二条「名前の二条分ですか?」
四条「いえ、身長」
二条「ああ、身長ですね」
四条「二条分って、面白いですね、相変わらず」
二条「初対面ですけど」
四条「それが初対面って感じがしないんですよ。なんだか前世で」
二条「敵味方とか」
四条「じゃなくて、夫婦とか。そんな感じがするんです」
二条「いま悪寒がしました」
四条「ボクはウェルカムなんですけど」
二条「いままで一番嫌なことは、寝てる間にGが顔の上を歩いて行くことでしたけど、今回、それが二位になりました」
四条「うわ、顔の上はきっつい」
二条「映えある一位は、四条さんに、前世夫婦だったと言われたことになりました。一位おめでとうございます」
四条「ありがとうございます!なんでも一位ってのはいいもんですね」
二条「その四条さんのタフなメンタルに、核を搭載した火星14号を打ち込みたいです」
四条「その発想が素晴らしいんだよなぁ。さすがです。受賞おめでとうございます」
二条「いきなりですね」
四条「いや本当に僕は二条さんの作品を高く評価しているんです。僕から表彰状を授与したい」
二条「お前に何がわかる、って話ですね」
四条「面と向かって褒められるって、恥ずかしいですもんねぇ」
二条「あーなんで今日、銃持って来なかったんだろ。あ、そうだ。アレがあった」
四条「アレってなんですか」
二条「お土産渡そうか迷ってたんですけど、やはり正義の名の下に差し上げます」
四条「嬉しいなぁ。ありがとうございます。なんだろこの液体」
二条「裏山にキノコがたくさん自生していまして、昨日、特に彩のキレイなキノコを採集してミキサーで撹拌したものです」
四条「手づくりですか!光栄です。手づくりって本当に好きな人にしかあげないですもんね」
二条「どんものにも特例はあり」
四条「キノコって体にいいし」
二条「いいものと猛毒があり」
四条「いま飲んでもいいですか」
二条「いいといえばいんですけど。早いほど嬉しいので。でも、お店に迷惑かけるのはちょっとなぁと思います」
四条「あのう、ひとついいですか」
二条「あれ、さすがにバレました?」
四条「このキノコのエキスをもらったことを題材にして、僕も短編の作品を書いてもいいですか」
二条「遺作ですね。書くだけの余命があればですけど」
四条「よーし、作品の意欲が湧いて来たぞお。ラブロマンスものかなぁ」
二条「サスペンス」
四条「おー、それもいいですね。東野圭吾くらいのなら書けそうですから」
二条「ちなみに、効果はすぐに出ると思うので、飲んだら早く書かないと未完になりますよ」
四条「安心してください、アレと書くのは早い方ですから。ちなみに、僕はこの後、いつも行く彼女が働くカフェ(ト書きのない文学1参照)に行くつもりですけど、二条さん、どうします」
二条「はい、自首します」
【了】
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