嫌な予感しかない、、

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嫌な予感しかない、、

「ここって」 菜美はキョロキョロ辺りを見渡す。 「そうよ、占いの館よ」 「だって病院って看板に」 「あれは店名よ。イヌって名前の猫だっているし、勇人って臆病な子もいるし、結婚するって幸せハラスメントするくせにすぐ離婚するし」 「最後のはどうかと」 「でも、診断書とお薬は出してはいるのよ」 「おくすりですか?」 「ええ」 と瑠璃子は口をつぐみ微笑した。 何故だかわからない嫌な予感に菜美は固まった。 「でもわたし事務も出来ないし、占いどころか陰キャラの仲間はずれで、今学校も行けてないしやっぱり無理です」 「何言ってるの?そんな事求めてないわよ。貴女にして欲しい事は、、、 つっこみよ!!」 「えーーー!」 「そうこの病院の問題点は患者とのトラブルが絶えない事、暴走するわたしと患者を制する者がいない為」 もう病院だの患者だの言ってるしと、菜美は思った。 「わたしの本能がこう言っている。 貴女は立派なつっこみになれるってね」 瑠璃子はドヤ顔で菜美の肩に手を置いた。 そんな者になりなくないよぉ。 と菜美の気持ちを無視して、半ば強引な理論に押し切られ翌日からのバイトが決まってしまった。 菜美は帰り道、楽しそうなおしゃれなアーケード商店街の店舗を横目に歩く。 田舎から引越してきて、カフェやら小物屋さんやそんなバイト生活を満喫しようとしていた矢先、おかしげな店に入店させられてしまった事にため息をついた。 しかも学校も行けてないのに。 菜美の足元に野良猫がまとわりついた。 口のまわりだけ黒い、白猫であった。 身体は傷だらけだが、綺麗な目をした不細工な猫であった。 「おまえも大変だね、、イヌ」 にゃーんとイヌ(猫)は頭を擦り付けて来た。 菜美とイヌはトボトボと夕日に向かって歩いて行くのであった。
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