犬より猫が好きな理由

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「あれ? トゲなんか無いじゃない!」  動いても中を傷つけるような感じはなかった。 「ないよ」 「ど、どういうこと?」 「どう? ドキドキした?」 「え?」  可愛い、可愛いと言いながら、抱き寄せられて顔中にキスされる。 「ヒトにも昔はトゲがあったらしいじゃん? まあ、そりゃトゲ付きは種残せないよね。イタイ男よりは気持ちいい男が好きでしょ? 自然淘汰ってやつ?」 「え?」 「うはー『痛くてもいい、ネロが欲しい』だって! はー、たまらん。萌えるー!」  ぎゅっと抱きしめられる。抱きしめたついでみたいに奥をごちゅごちゅと突かれる。 「なっ、なんてこと言わせるのよ! 馬鹿猫!! 返せ! さっきの覚悟をかえせっ!!」 「あっ、ご主人、腰浮かすと……」 「んあっ!」 「刺さっちゃうよ」  ネロは私の腰を引き寄せてズンと下から突き上げる。 「あっ、やだ、これ、無理。うごかさないで」  硬いモノでメチャクチャされたくなくて腰を逃がそうとすると、腰を振る事になってしまって、ネロが鳴く。 「ああっ、ご主人こそ……あっ、ちょっ、ダメ……動かないで、あっ、気持ちいい……」 「あっ、ネロ、奥だめっ!」  ネロは感極まったようで、私を抱きしめてゴリゴリと子宮口を狙って何回も穿つように突き上げる。 「あああ、出ちゃったー」  心構えもムードもなく、中出しされてしまったが、何だかもう腹も立たなかった。そんなの無くても私とネロは困らないみたいだった。  気怠そうなネロにキスをして、脚を絡めあって寝転ぶ。 「あー、もう。奥に出してー! とか言われながら出すつもりだったのに。仕切り直し、仕切り直し。はい猫式で種付けしますよ。今度は暴れないで大人しくしててよね」  もう二回も出したのに、ネロはまだやる気があるらしい。 「もうむりだよー」 「絶倫獣人はファンタジーだけど、子宮が下がってきてるのを目前にここで終わるわけないでしょ? 猫は早漏だけど回数で勝負だから」  首の後ろを噛まれて、また挿れられる。  子宮口だと教えられた所をゆっくりと亀頭で嬲られる。 「……ねえ、ネロ」  全てをネロに委ねると、強張りがとけ、膣が柔らかくネロの熱い肉杭を抱きとめる。 「もう、これからは家出しないよね?」  何度も快感の拾い方を教え込まれて、ネロの欲望を奥に欲しいと膣壁がしゃぶり付くように撓んでいる。
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