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「玲ちゃん、1つ聞いて良い?」
『どうぞ』と答えた玲ちゃんに『烏って誰?』と聞くと、玲ちゃんは煌弥を指をさして『黒の烏』と答えた。
その言葉に、俺も拓海も涼も『ハハハハハッ!』と声を出して笑った。
黒しか着ない煌弥。
髪は漆黒、瞳だって漆黒。
醸し出すオーラも漆黒。
まさに玲ちゃんが言う様に、煌弥は黒の烏だと思った。
笑った後に『ピッタリじゃん』と言った涼。
煌弥は、ほんの僅か口角を上げている。
多分、気にいったのだろう。
「アヤナミの人間達は、全員、頭脳がずば抜けて優れいる。この間、アヤナミの人間達が現れたけど、能面をつけていたはず」
そう話した玲ちゃんの言葉に俺は『確かに』と答えた。
あの時、5人居たが、5人共同じ能面をつけていた。
「それに拳銃を発砲したみたいだけど、アヤナミの人間達が撃った弾は、標的には命中していないはず」
それに『あぁ』と答えたのは煌弥。
煌弥の近くで、車の中で待機していた俺は、発砲音を聞いた。
運転手も、それに気づいて煌弥の側に車をつけたんだ。
その時は、煌弥は無傷だった。
それに玲ちゃんだって無傷だった。
なら、肩に担がれていた玲ちゃんの洞察力は、かなり高いって事になる。
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