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煌弥の情報は、煌弥自身がロックをかけているのを知っているから、今まで調べた事はなかった。
そう思う俺の目の前で、拓海が煌弥の情報を調べた。
だけど〈Error〉と言う文字が画面に映し出されている。
『マジかよ』と言ったのは、涼。
「俺達は0から始めないと駄目って事だよな」
俺の言った言葉に頷いた拓海と涼。
「大丈夫。大和と涼と拓海なら、これからも成長出来る」
そう言いながら、玲ちゃんはパソコンを操作している。
「これがアヤナミの情報。全て、私が調べた事。これにもロックしてあるから調べていくと良い」
俺が頷くと、玲ちゃんは椅子から立ち上がり、煌弥と共にリビングから出て行った。
『最強の仲間が入って来たって感じじゃん』と涼が言うと『確かにな』と答えた拓海。
玲ちゃんの才能にも、煌弥の才能にも、驚かされたが、玲ちゃんが敵と見做すアヤナミと言う組織は、なんとしても潰さないといけないと思った。
まだ相手の年齢も名前も分からないけれど、目に見えない相手に、今まで感じた事のない対抗意識が芽生えたのは確かだ。
「取り敢えず、玲ちゃんが画面に出してくれた情報を調べていくのが先だ」
俺の言葉に拓海と涼は頷いて、俺のパソコンの周りに来た。
それから、卒業式の朝まで、3人でアヤナミの事を調べ続けた。
謎が謎を呼ぶ事件。
それが、俺達が出した結論。
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