彼女の好きなもの

8/9
前へ
/9ページ
次へ
彼女の家族が彼女の部屋に入ったとき、彼女はもう息をしていなかった。 彼女はおくすりの小瓶を握りしめ、幸せそうに微笑んでいた。 彼女の家族は冷たくなった彼女を見て、驚いて泣いた。 彼女の周りに転がっているたくさんの薬瓶をみて、驚いて泣いた。 なぜだろう、なぜだろう、生きていたら、きっと 幸せな人生が待っていただろうに、と言って泣いた。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加