第一章

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「まことか。きちんと調べたのか!」 「はい。殿下もご覧ください」  キラ男が金髪をサラサラさせつつ、覗きこんでくる。  そして呻き声をあげた。 「なんということだ。  よもや失敗したというのか。  ウェインよ、召喚主(しょうかんしゅ)を呼んでくるのだ!」  緑髪メガネは「はっ」と一礼して、部屋から出ていく。  代わってさっきのおじいさんが近づいてきた。  深いシワに囲まれた、灰色の目だ。 「ふむ。いままでこのような前例はなかったのだが。  おぬしはいった何者かね?」 「ただの女子大生ですけど」  メガネが戻ってきた。  後ろに初めて見る男がいる。  赤い髪で、目つきが鋭い。  鋭いをとおりこして、極悪だ。 「見せてみろ」  赤髪に、乱暴な素振りで手首を引っぱられた。 「ちょっと痛いんだけど」 「『雪陰(ゆきいん)』どころか術力のカケラもねえな」  赤髪は忌々しげに舌打ちする。  そうしたいのはコッチだと思いつつ、わたしは改めて彼らを見渡した。  よくここまでイケメンをそろえたな。  どこかのモデル事務所からひっぱってたんだろうけど、すごい演技力だ。  あの髪、染めてるんだろうか。
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