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「そろそろ寝ないと栗原。」
「雅美が寝たら寝るよ。」
午前2時を過ぎている。明日、いやもう今日になっているが、出発は7時だと言っていたので今から寝て5時間、結人は寝起きが悪いのでそろそろ寝ないと不味いなと、雅美は本気で思っているのに、当の本人はこの有り様である。
「栗原起きれなくなりますよ。」
「起きれなくて行かなくて良くなるといいのになー。なんてね。雅美が寝たらちゃんと寝るから、雅美先に寝なよ」
「じゃあ先に寝ちゃいますよ。栗原おやすみなさい。」
雅美は瞳を閉じる。
結人はじーーっと雅美の顔を見つめている。睫毛長いな。鼻筋が通って色が白くて綺麗だな。
肩まで伸びた黒髪も艶々していて首筋がまた妙に色っぽいんだよな。
さっきの雅美可愛かったなー。
しばらく眺めていると雅美の穏やかな寝息が聞こえ始め結人は優しい微笑みを浮かべる。
「雅美おやすみ」
寝顔を見るのがすきだ。
自分だけが見える雅美の無防備な姿を見ると安心する。
この人は自分を信頼していると。
心を許してくれていると。
「おやすみ良い夢を」
再びそう告げると眠っている雅美に1度だけ軽いキスをして結人も目を閉じた。
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