何故このおくすりを

1/1
前へ
/1ページ
次へ

何故このおくすりを

 喉が痛くなった。  風邪ではない。  昨日飲み過ぎて胃の中の物をもどした時に痛めたらしい。  これまでも、こんなふうに戻すことは何度もあったが、喉が痛くなったことなんてなかった。  それも激痛だ。何か飲もうとするたびに、のどに異物が挟まるような感触まである。これは、喉の一部が切れていて挟まるのではないか。  だって、こんなに痛いのだ。  とにかく病院だ。土曜日は12時半まで受付をしているかかりつけ医に大急ぎで行った。 「切れてはないけどねぇ。腫れてるねぇ。真っ赤だねぇ。扁桃腺。」 「え?扁桃腺?」  いつもだったら、扁桃腺が腫れたら39度以上の熱が出るが、今回はまったく熱は出ていない。やはり、もどした時に痛めたのだろう。  処方箋を貰って、薬局へ。  出血を止める薬が二種類。腫れを沈める薬が1種類。切れてはいないけど、腫れすぎて出血しているらしい。  全部で3種類の錠剤が出た。        喉が痛いのに。こんな大きいつぶの薬を飲めというのか!  そして、副作用にはすべての薬に 『気持ちが悪くなる。吐き気がする。』  と書いてある。    係りつけの担当医は、いつも症状にあった適切なおくすりを出してくれる。  でも、胃薬を忘れたり、のどが痛いのに大きな粒の薬だということまでは考えてはくれない。結構診察も豪快だし、サバサバしているし、患者の話も良く聞いてくれるのだが、こちらから希望を出さないと今回のようなことににある。  今回は喉が痛すぎてあれこれ考えて、胃薬が必要だとか、なんだとか、いろいろ言う余裕も考える余裕もなかった。  おくすりは丸一日と2回飲んだ。あと3日と1回分ある。早く症状が改善してほしいものだ。お薬が効いている間は痛みも少ないが夜から朝までの感覚が長いので、朝起きた時には痛みが戻っている。  今、舌がピリピリ痛むのはもしかして、副作用で胃が荒れて口内炎ができたのだろうか?  先生、病院に行くのは大変なので、患者からの申し出がなくてももう少し優しい処方をしてくださ~い。 【了】
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加