はじめてのデート

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その後、20分ほどで念願のランチにありつくことができた。 大和君は私に遠慮してか、今日はナンのお代わりを4枚ほどで抑えていて、逆に店主に驚かれていた。 そんなこと、別に気にする必要ないのに、変に律儀なところも彼らしいとは思う。 そして、ランチを挟んで元気が復活した私たちは、再び銀座方面へと戻り、祖母へのプレゼント探しを再開した。 午前中は百貨店を中心に回っていたが、午後からは大型の商業施設や有名ブランドの路面店も徹底的に回った。 すると漸く、これだと二人の意見が見事に一致するスカーフを見つけることができた。 古希の祝いにピッタリの綺麗な薄紫色で染められた、肌に優しいシルク素材の一点物ものだ。 「良いのが買えて良かったね。月ちゃんのお陰だよ」 「そんなことないよ。大和君も諦めずに、一緒に探してくれたからだよ」 スマホアプリの万歩計によると、今日は3万歩近く歩いていたらしく、互いの健闘を讃え合う。 少し贅沢にカスタマイズをした、期間限定のフラペチーノで乾杯を交わした。 「運動の後の甘いものは最高だね。マカロンも買ってこようかな……」 「じゃあ……俺、買ってくるよ」 「いいよ!大和君はゆっくり座っていて」 当然のように立ちあがろうとする彼を制して、私はスイーツを買いにレジへと向かう。 マカロンもいいけれど、ショーケースの中にあるケーキも、どれも美味しそうで魅力的だ。 両方とも買っちゃおうかな……。
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