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昼休み、オレは雅人、莉音と一緒に弁当を食べていた。
「アキト、最近やけに忙しそうね。大丈夫なの?」
莉音がオレに尋ねる。
「ちょっと挑戦してたことがあってさ」
「ゲームのハイスコアとか? 気になるじゃんか」
「あ、そうだ! 二人とも、この狛犬って見覚えあるか?」
オレはこっそりとスマホを取り出し、二人に写真を見せた。
桃野小ではスマホの電源は切っておかなければならないので、急いでオフにする。
「なんだ急に? 調べ物の宿題なんてあったっけ?」
「あー、これは、そう、自由研究だよ!」
「まだ春よ! 早すぎでしょ」
「夏休みはたーっくさんゲームしたいからさ! できる宿題は早めにな!」
「まあ、アキトらしいっちゃ、らしいかも?」
オレのかなり無理のある言い訳に、雅人と莉音は一応納得してくれた。
「なんか、笑顔が怖い狛犬だな……」
雅人は狛犬の写真にすらちょっとびびっている。
「この口元、どっかで見た気がする。あ、城名神社だよ!」
莉音が言うには、隣町にある神社だという。
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