素直になれない僕だけど

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「なあなあ、志藤。お前さ、端山(はやま)と付き合ってんの?」 「は?」  何でそういう話になる。  雪音とは別に付き合ってない。そんな関係じゃない。 「だってさ、端山のやつ、お前が怪我した時いっつも手当てしてくれんだろ」  それが何だ。 「あ、俺知ってる。小学校の時からさ、こいつよく怪我してたんだ。その度に手当てしてもらってたんだぜ」 「ええ、何だそれ、羨ましすぎる……」  俺は何だかいたたまれなくなった。俺のこと非難されてるわけじゃない。でも、居心地悪い。 「いいなあ。優しい幼馴染がいてさ。怪我してもさ、いつでも手当てしてもらえんじゃん」  それから俺は、雪音を避けるようになった。
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