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俺が別れた後、慰めのつもりなのか侑斗は毎回1on1に誘ってきてドリンクを奢ってくれた。
「航平さ、紹介したからって無理に付き合うことないからね?」
「え…?」
「航平は優しいから断れないんでしょ?違う?」
「……」
紹介されると毎回付き合いたいと言われた。付き合ってから好きになることもあるだろうと思い付き合ってみるが気持ちがどうも高ぶらなかった。それでも付き合い続けるとフラれた。
「毎回フラれんの航平の方じゃん?それで浅田が航平のこと悪く言うから……別れた」
いきなり侑斗から別れたと言われ驚きを隠せ無かった
「…は?え!?なんで!?」
「だーかーらー、航平のこと悪く言うから!俺さぁ、浅田が航平の事何も知らないくせに悪く言って許せなくて…気付いたらブチ切れてフってた。ははっ!」
「…いや、笑い事じゃねーだろ」
だってお前、浅田の事ちゃんと好きだったじゃん…。なんでそんな事で好きな女フってんだよ…。
「俺さぁ、浅田といる時間より今みたいに航平とバスケしてる時間のが正直楽しいんだよね」
そう俺に言って侑斗はドリブルをし、得意なスリーポイントシュートを決めた。
この時、言葉にならない嬉しさが込み上げた。多分…、いや、自分でもわかるぐらい顔に熱がこもった。そう、この時が侑斗を好きだと気付いた瞬間だった。
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