ゲームの戦利品は

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ゲームの戦利品は

バクバク、バクバク....... 「(や、やべぇ...!!! )」 侑斗が上がる前にメガネを取る予定だったのに タイミング良く侑斗が出て来てしまった... 恥ずかしすぎてすぐ出たけど...... み、見てしまった... 「(腹筋割れてたし...し、下も見えた.../// )」 ヤバいヤバい!! 侑斗が出てくる前におさまれ俺!!! 「ふぅー、ふぅー///」 無理だ、頭から離れない... と、とりあえずもう一缶飲むか ゴクゴク... ガチャ... 「(き、来た!!)」 まだおさまってない物を隠すため ソファに片足を乗せ服に余裕をもたせた 「(大丈夫、これならバレない...)」 「あれ?また飲んでるの?」 「あぁ」 「じゃあ俺も飲もうかな」 「ん、じゃあなんかつまみ買ってこようか?」 「いいよ、一缶だけだし」 「そうか?」 「そろそろ筋トレ少ししようかな....」 「急にどうした?」 「最近全然運動出来てないから体なまってるなって思って」 「そうか?でもあんま激しい運動するなよ?」 「うん、それはわかってるよ」 侑斗は翌日から室内でできる筋トレを始めた 一人の時には筋トレをしない約束はした 俺のいない間に何かあったら困るからな 侑斗のドナーはいつ現れるんだろう... きっと不安だよな... 例え現れるのが遅かったとしても 俺より長く生きて欲しい それから俺はドナーの事などを調べた 調べていくうちにたくさんの人が ドナーを待っていることがわかった ふと、侑斗を見た 「(普通に見たらその辺にいる大学生だよな...まさか侑斗がドナーを探してるなんて誰も思わないよな)」 なんで侑斗なんだろう... 小さい時から一緒にバスケしてきて この先もずっとバスケしていくんだと思ってた いつかまた一緒にバスケできる日はあるのかな... そんな事を思っていると 侑斗は何かを思い出したらしく話しかけてきた 「あ、そうだ!今日さ、部屋でこれ見つけたんだけど」 「ん?」 「あー、それか。懐かしいな」 「これどうしたの?」 これと言うのは大学の学祭で 女装をした時のウィッグの事だ 「大学の2年の時だったか?女装喫茶やった時のウィッグ」 「え!?なにそれ!知らない!!」 「そーいや侑斗には言ってなかったな」 「なにそれ!言ってよ!」 「やだよ、そんな姿みせられるか!」 そんな恥ずかしい姿だから学祭の日言わなかったんだよ 「はぁ?じゃあ今付けてよ!」 「は?意味わかんねーし」 「見たい!」 「無理!拒否!」 「.........」 「じゃあさ!勝負して負けた方が被るのは?」 「は?........いいよ」 「決まりね!」 「ただ被るだけじゃつまんねーからさ、その格好で外歩こうぜ」 「え?なんで急にやる気に...」 「気分が乗ったから 」 「あっそ...何で勝負する?」 「じゃあ久しぶりにアレでやるか」 「お、いいね!スマブラ!!」 侑斗とは昔毎日やったゲームだ 勝ったり負けたりいい勝負だった 数年ぶりで正直そこまで自信はなかった それでもギリギリで勝ち 侑斗がウィッグを付けることになった 「マジか...」 「危ねー!!! ギリ」 「明日休みだしそれで出掛けようぜ」 「あ、しっかり毛も剃ってな?」 「うげぇー、マジかよぉ」 「仕方ないから俺が先に被ってやるよ!」 「わっ!航平、超美人!!」 「ハハッ、侑斗は可愛いだろうな~明日楽しみにしとくわ」 ボスッ 侑斗の頭にウイッグを乗せた 「んじゃ、これ渡しとくから」 不満そうな顔をしながら侑斗は部屋に入っていった それにしてもいい物見つけたな... 明日は侑斗の女装が見られる... 傍から見たらデート...に、ならないかな 布団に入っても楽しみ過ぎてなかなか寝付けなかった
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