好きだと気付いた瞬間

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俺達は大学生になり学校は別々だった。俺は成績が割といい方だったこともあり有名な大学に進んだ。 本当は本音を言うと侑斗と同じ大学に行きたかった。でも侑斗はあまり勉強が出来る方じゃなかったからその大学を志望校にしたら親と担任が本気の説得をしてきた。だがそんな話は聞かず俺は決して首を縦には振らなかった。 教室で侑斗に志望校を聞かれ侑斗と同じ大学だと答えると思いもよらない反応をされた。 「なんで航平いい大学行かないの?」 「別に大学なんてどこでもいいだろ」 「航平は頭いいんだからいい大学行きなよ。そんでさぁ、いいとこに就職して…俺の自慢の親友になってよ」 侑斗は笑顔を向け俺に言ってきた。 「侑斗の自慢の親友…?」 「そう。俺の人生で自慢出来ることって航平なんだよ。だからこれからも自慢させてよ!俺の親友凄いんだぁーって」 侑斗は童顔の顔を更にクシャっとさせ笑顔を作った。そんなことを言われたら俺は応えるしかないじゃないか。 「……わかった」 「マジ?やった!」 侑斗は本気で喜んでいて内心は複雑だった。同じ大学ではなくなるから今みたいに簡単には会えなくなる。でも、侑斗にとって俺が自慢の存在ならそれを存続させたいのも事実だ。何よりも『自慢の親友』と言われたことが嬉しかった。俺は目先の幸せより未来を視野に入れ進路を変更した。 それでもやはり疎遠になるのは避けたくて最低月一でバスケをする約束はした。そしてそのバスケをすり日が今日だ。そのおかげで俺はこのつまらない大学生活を乗り切っている。
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