我慢を許してくれ

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我慢を許してくれ

街を歩いているとチラチラ見られていた « 美男美女!!素敵 «お似合いカップルだね «背高いしモデルみたい! なんて声が聞こえてきた 俺たちはバスケをしてきたから身長もそれなりにある 侑斗は俺よりは低いけど別に凄い低いけじゃない 「俺たちお似合いカップルみたいだな」 「すっごく恥ずかしい!」 「今日はこのまま楽しもうぜ」 「んじゃまずは、これな」 そう言って侑斗の手を取った 「!!!」 しっかり指も絡めて恋人繋ぎ 「めちゃくちゃ恥ずかしい...!!!」 「ユウはこういうのしてたんだろ?」 「してたけど...」 ズキッ... 言った自分にダメージが来た... こんなの知ってた事だろ 侑斗は高校生の頃から彼女がいたんだ 手繋いだりキスしたり... 大学生になってからも彼女はいたし しっかり最後までしてる 俺だって....感情は無くてもしてるんだ はぁ...忘れよう 今日は俺が彼氏で侑斗が彼女だ 偽物だとしても俺にはこんな幸せな時間は きっと一生で今しかない ずっと忘れない思い出を作るんだ 「なぁ侑斗..」 「なに?(呼び方直った)」 「俺ガチで彼氏になりきるからさ、侑斗もガチでなりきってくんない?」 「どうした急に」 「んー、俺多分もう彼女作らないからさ、最後に侑斗に彼女になってもらおうと思って」 「何が最後だよ。お前まだ21だよ?これからまだまだ未来があるのに。俺より先があるのに...」 「侑斗...……頼むよ」 「.....分かったよ。でも今日だけだからね!」 「やった!じゃあユウ!よろしく 」 「(なんだよ...あの顔。泣きそうな..真剣な顔..あんな顔見せられたら拒否れないよ...どうしたんだよ航平)」 侑斗は変に思ったかもしれない どうしても侑斗と恋人としてデートがしたかった 俺の事は好きじゃなくていい でも、今日だけは..俺の我儘を許してくれ 手をまた繋ぎ街を歩いた こんな堂々と侑斗と手を繋いでも変な目で見られない …………ッ 嬉しすぎて涙が出そうだった 「ユウ...」 「ん……?」 「ううん、呼んだだけ」 「なにそれ 笑」 「ユウがこっち見るように呼んだだけ」 「やだ、恥ずかしい///」 「アハッ、可愛い」 「こんな可愛かったら好きになりそう...」 「え...!!!」 「……ぁ、……ごめん。嘘。でも付き合ってる設定だから....」 「あ、うん。そうだった」 「もっと好きになってもいいよ?」 「……//////」 「(え...航平が顔赤くなってる...耳まで///)」 「そんな可愛いこと言うと俺の心臓もたない...///」 「俺...じゃなくて、私もだよ///」 「それは困っちゃうな」 「あ、あそこのゲーセン行かないか?」 「ゲーセン?いいよ」 俺たちはまた手を繋ぎ向かった
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