不意打ちのキス

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不意打ちのキス

携帯が振動し画面を見ると 侑斗からのメッセージが届いた そのタイミングで伊田が言った 「今日どっか行かね?」 「行きたーい!」 「何人か誘って行こうよ、立花君も来るでしょ?」 この女には要注意だ あのカラオケ以来俺は距離を置いている 「悪い、人待たせてるから俺パスな」 「まさか女だったりしてー、って立花の場合ないか」 「ばーか、俺だってモテんだよ」 「え、マジで女!?」 「嘘でしょ!?」 「嘘ついてどーすんだよ、じゃあな」 伊田には綾香とは連絡が取れなくなり大学3年になる頃自然消滅にすると言った 俺と綾香の約束はしっかり守られている 「お待たせ」 「そんな待ってないよ」 ギュッ 侑斗は俺の腕に抱きついた 「...いる?」 と、俺が侑斗にコソッと言った 「うん...男と女が一人づつ。多分女はあのカラオケの子かな」 それなら見せつけるには今か...? 「ユウ...」 「ん……?」 ちゅっ 「え...!?///」 「ここまですりゃ諦めるだろ」 侑斗の口に軽くキスをした 多分他にも見てた人は居るだろう でも今の侑斗は女装をしてる可愛いユウだ 彼女なら別にキスしても問題ない それに俺たちは昨日もしたんだ... 今更こんな軽いキスぐらいじゃ動じないだろ って思ってたのに... 「////////////////」 「恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしいぃぃぃぃ!!」 ん......? 昨日の夜...結構積極的だったよな? 何この昨日との違い... 「キスするなら言ってよ!めちゃくちゃ恥ずかしかった!人いたし!///」 「えー?昨日だって人いる時しただろ。それにさっきのは軽くしただけじゃん」 「昨日は夜!他の人もみんな自分の世界だったでしょ!もー!心構えがあるかないかじゃ全然違う!」 「はいはい、俺が悪かったよ」 「それ絶対悪いと思ってないから!!」 「クククッ...(あー、可愛い)」 ほんと、好きだなぁ... ずっと一緒にいたいな... 俺のものになればいいのにな... なんて何度思ったことか... 侑斗といるといつも思ってしまう 「夕飯何食べたい?」 「ハンバーグ...」 「よし、じゃあ作るか!!」 「うん!!」 もう機嫌がなおってる...笑 俺たちは手を繋ぎスーパーへと向かった こんな些細なことでも侑斗といれば幸せに思う 侑斗もハンバーグで機嫌がなおって単純だけど、 侑斗といる俺もほんと単純だな この幸せな時間が続くことを今日も祈ってる
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