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その1 海岸縁のバラック集落(2)
さて、春の終わり位の時期だったようにも記憶していますが、軽トラックに載せられて、待望のサイクリング用?自転車がアパートにやって来ました。
実はショッピングセンターに行ったときに空気入れも買っていたのですが、新品の自転車だけあって特にタイヤの空気圧は問題ないようです。
ペコペコとタイヤを指で押して確認してみました。
そこで、早速、自転車に乗ってみたのですが、サドルの位置が高い自転車は初めてだったので、空いている道路で曲がるときに最初は1回こけてしまいました。
なんと、そこで職場の同僚にばったりと出くわし、「Gさん。大丈夫?!」と声を掛けられましたが、特にどこか打ったとか、血が出るような怪我をした訳ではないので、「ああ!大丈夫。平気、平気」と答え、
「新品の自転車? どこか行くの」と聞かれ、
「あー、ちょっと近所を走って慣れようとしているので」と答え、その場は別れました。
で、その日は本当にすぐにアパートに戻ったのですが、それから、この土地に来て買った5万分の1(2万5千分の1?だったかな?)の地図とにらめっこして、どこを走ったら景色が良くて走りやすいかを探したのですが、しばらくすると、良いコースが見つかりました。
それはアパートからまず海の方の道へ出て、海岸べりのところに、〇〇サイクリングコースというのがあって、どうやら、ほぼほぼ海岸沿いを走る道のようで、全長は10km以上あり、往復で20kmくらいでした。
(へー。サイクリングコースか。これなら自動車と並走して走ることもないし、安心だし、海沿いなので景色もいいに違いない!)
そう思い、たしか、その次の週の土曜日の朝に出発したように記憶しています。
海岸べりまでは普通に道路を2kmほど走り、海岸沿いの自転車しか入れないように道の真ん中に杭が打ち込んである綺麗にコンクリート?(アスファルト?)で舗装されたサイクリングコースに入りました。
ただ、そのコースは海沿いなのですが、海沿いの山の中も走るので、途中かなりのアップダウンもあり、へたってきました。
5~6kmほど走り、道が大きく左にカーブしたところで、舗装された道がいきなり砂利道のようになったので、そこで(あれ?ここで終わりなのかな?)と思い、その日はそこで引き返したのですが、
その砂利道から先が・・・謎の集落だったのです。
(続く)
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