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「違うんですか?」
「さて、自分の目で確かめてみようね。これは、何かな?」
部長が振る度にチャラチャラと金属音がしているのは、屋上の鍵だ。
「鍵ですよね。さっき、それで屋上の扉を開けましたよ。」
「そうだね。で、これは、どこの鍵だろうね?」
屋上の鍵と一緒にもうひとつ小さめの鍵が付いていた。
私は、目の前の壁を指さした。
「あのう、そこドアらしきもの見えるんですが、それのじゃないですか?」
「はい、正解。」
部長は、体格がいいから、ドアノブを体で見えないように隠していたのだ。
「ごめんね。ちょっとしたイタズラ心なの。」
部長は、謝ると鍵を開けてくれた。
重い音を立てて開いたドアの向こうは暗い。
電灯を点けくれたのだが、奥の方まで光が届いてない。
「悪い、離すとドア閉まって真っ暗に近くなるから、押えといて。」
そう言うと、入ってすぐの壁に造り付けてある梯子を登り始めた。
天井に、人一人通れるくらいの四角い穴があって上に続いてる。そこへ入っていた。体が全部入ってしまって靴も見えなくなったと思ったら、物凄い重たい音がした。
「眩し!」
「何?」
「キャッ!」
いきなり光が差し込んだから、みんな目をパチパチしてしまった。
「ここ開いてたら真っ暗にはならないから、ドア閉めて。みんなここ登っておいで。」
一体どこに繋がっているのだろう?
みんな怖怖、梯子を登った。暗い穴を登り切ると明るくなって風を感じる。
「みんな、秘密の場所へようこそ。」
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