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全国大会に出るには、まず参加申し込みをして、上演する演目の脚本を地区大会の本部に送る。
本部には、審査員がいて提出された脚本の出来映えをチェックしているの。
それから、試演の時は、時間内に脚本の内容が収まっているか、演者の演技はどうか、舞台セッティングはどうか、照明や効果音は上手く使えてるか、BGMは最適か、演劇の専門家や長年高校演劇に携わっているような人々が、様々な観点から、厳正に審査しているのだ。
私達の地区は、かなりの激戦区だ。ブロック大会から全国へ出られるハイレベルの学校が幾つかあって、そこは、演劇部自体の歴史も長く、予算も内とは違って潤沢にある。もちろん、部員も多いから、仮に内と同じ条件で準備をしたとしても、頭数多い分、部費も多く集まる。裏方として、技術力を発揮してくれる人数も桁違いだから、演者は、舞台での演技だけを考えて、腕を磨けばいいのだ。
私達とは完全にレベルの違う学校がひしめく地区で、私達は、私達の出来る精一杯のことをするのだ。人数が少ないから、予算がないから、弱小部だからというのは、言い訳だ。
演技力があれば、舞台セットなんていらない。たった一人で演じる“一人芝居”だってあるのだし、見せ方ひとつで、どうにでもなるのが、演劇なのだから。
この予選会に通ったからといって、それで終わりでもない。次のブロック大会のために、更に舞台に磨けを掛ける。そして見据えているのは、全国大会なのだ。
夢は大きく!!まずは準備よ!!
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