第十三章 領地巡りのその後は

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※R18 「それくらい、知ってますよっ」  私は、わめいた。 「ただ、その、恥ずかしかったんです。丸見えじゃないですか」  私は、ベッドサイドのランプをチラッと見た。 「消してもらえません?」 「ダメだ。ハルカをよく見たい」  グレゴールは、即座に却下した。 「恥ずかしいというなら、俺も脱ぐ。それなら、公平だろう?」  言うが早いか、グレゴールはさっさと寝間着を脱ぎ捨てた。筋骨隆々、とまではいかないが、ほどよく引き締まった、均整の取れた体つきだ。服に覆われていた部分の肌も浅黒いところを見ると、生まれつきだろう。 「さあ」  グレゴールは、私から布団を剥ぎ取ると、おもむろにシーツの上に押し倒した。器用な手つきで、ネグリジェを脱がせていく。 「とても、綺麗だ」  グレゴールは感嘆したようにため息をつくと、露わになった鎖骨付近に口づけた。くすぐったさと羞恥で、私は思わず身をよじった。 「まだ恥ずかしいのか?」 「ええ。それに、私の、小さいから……」  見られたくなかった理由の一つは、貧乳だ。ずっとコンプレックスだった。カロリーネの豊満なボディが蘇って、余計いじけてしまう。だがグレゴールは、私の両の乳房を、愛おしげに包み込んだ。 「いいじゃないか。俺の手にぴったりのサイズだ。それに、美しい。吸い付くような肌だ」  言葉と同時に、からかうように胸の先端を摘ままれて、私は声を漏らした。 「んんっ……」 「気持ちいいか?」 「やっ、聞かないで……」 「答えないなら、反応で確かめるしかないな」  グレゴールは、私の胸の膨らみを柔らかく揉みしだきながら、指先で執拗に乳首を刺激し始めた。男らしい骨張った指が、胸の頂を挟み付け、揉み転がす。普段は書類ばかりめくっている彼の指が、これほど繊細に蠢くなんて、不思議な感じだ。  その間グレゴールは、唇による動作も休めることはない。私の首筋、鎖骨に執拗に降らせていたキスは、少しずつ下降して行く。そして前触れも無く、乳首に到達した。 「――あんっ……」 「綺麗に色づいてきている」  いつの間にかぷっくりと赤く膨らんだ私の胸の飾りを、グレゴールは嬉しげに舌で愛撫する。敏感な部分をしつこく弄られるうち、私はある変化を感じていた。脚の間が、ひどく疼くのだ。 (これ、感じてるってこと……?)  無意識に、脚を擦り合わせてしまう。ごく微かな動きだったが、グレゴールはそれを見逃さなかったようだった。 「あっ……」  グレゴールはあっという間に、私が唯一身に着けていたドロワーズを引きずり下ろした。生まれたままの格好にさせられ、脚を開かされる。
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