第十三章 領地巡りのその後は

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※R18 グレゴールが、私の脚を再び開かせる。秘部に彼自身の先端をあてがうと、彼は念押しするように言った。 「辛かったら、すぐに言えよ?」  やがて、熱く硬いものが押し入って来る。躰を切り拓かれるような感覚に、私は息を詰めた。見上げれば、グレゴールもまた、顔を歪めている。 「くっ……。まだきついな。呼吸をゆっくりしろ」 言われるがまま、深呼吸を繰り返す。グレゴールは、慎重に腰を進めた。すさまじい圧迫感が私を襲い、裂かれるような痛みが走る。けれど、一つになれるという喜びは大きかった。 「入ったぞ」 ようやく、グレゴールが囁く。馴染ませるつもりか、彼はしばらくじっとしていた。私は、彼の背にキュッと腕を回した。体内で、グレゴール自身が脈打っている。幸せで、涙が出そうだった。 「ハルカ……」  もういいと判断したのか、それともグレゴールの方で限界だったのか。彼は、ゆっくりと腰を揺らし始めた。痛みはまだあるものの、それとは異なる感覚が、少しずつ湧き上がってくる。甘い痺れにも似た感覚だった。 「んっ……、はぁっ」 「愛している……」  低く呟きながら、グレゴールは徐々に抽挿の速度を速めていく。呼吸は私と同じくらい荒く、顔は欲情に歪んでいる。求められている、と実感できた。それが、たまらなく嬉しい。 「私も、愛しています。グレゴール……」  言いながらきつく背中にすがりつけば、中で彼のものが、ひときわ大きくなったのがわかった。 「煽るな」  微苦笑にも似た表情で、グレゴールが囁く。次の瞬間、抽挿は一転激しくなった。抉るように力強く、腰を打ち付けられる。だがもはや、苦痛は感じなかった。むしろ、奥を突かれる度に、痺れるような快感が広がる。それは後から後から湧いてきて、怖いほどだ。 「あんっ……、やっ、あっ……」  グレゴールは手を伸ばして、私の乳房を弄って楽しんでいる。その額からは、汗がぽとりと落ちて、私の胸を濡らした。私も、同じくらい汗まみれだ。まるで、二人とも獣になってしまったようだった。  ふと、グレゴールが眉間に皺を寄せる。次の瞬間、彼の動きが止まった。 (あ……)  胎内に、どくどくと熱いものが流し込まれるのがわかった。 「グレゴール……」 「ハルカ。俺の妻。愛している……」  グレゴールは私の中に留まったまま、口づけてくる。心地良い疲労と、未だ残る恍惚感、そして満ち足りた思いで、胸はいっぱいだった。 「明日も視察がある。始末はしておくから、早く休め」  ようやく私の中から自身を引き抜きながら、グレゴールが囁く。私は頷きながら、瞳を閉じた。言われずとも、すでに睡魔は襲っている。そのまま私は、眠りの海に身を投じたのだった。
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