【 お前は!あの時のぉ〜…? 】

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【 お前は!あの時のぉ〜…? 】

翌朝。 今日はいつもと違って既に支度が終わってる澄明に起こされた。 「今日は夜まで一緒に居られないから。何かあれば連絡してね」 「もぐもぐ、ふぁ~い」 「どこか出かけるようだったら爺と行くんだよ。勝手に一人でどこか行かないこと」 「ごくっ。りょうかい」 「あと。夜までには帰ってくるんだよ。爺にも伝えてあるから」 「もぐ、うん」 今日の澄明はよく喋る。いつも喋るのは俺の役割で、澄明は返答するだけ。なんか新鮮な気分。 というかこのクロワッサンめちゃ美味しい〜!メニューにエッグベネディクトとかもあって、洋食って感じ。頼めば白米もあるらしいよ。クリームパンもあったんだよね、明日頼もうかな〜。でも朝から食べたらお昼にあまり食べられなそう。 俺も澄明も食が細い方だと思う。俺は元々あまり食べられなくて、澄明は食べなくてもあんまり何も感じないらしい。休日だと2食とかになるんだよね〜。 「怪我もしちゃだめだよ。あとこれね」 「カード?」 「うん。好きに使っていいよ。ご飯とか買い物とか」 澄明に貰ったのは黒いカードでお金代わりらしい。やったね〜!甘いもの買おう。澄明は観光できないしお土産でもいいよね。 俺はあまりお金について澄明に申し訳ないとか思わない。俺は澄明の一部だし、澄明がいいならとことん甘えちゃうタイプ。もちろん大きな買い物とかはしないけど。例えば食べ物とか、澄明に合うなーって思ったアクセサリーとかは買っちゃうけど。 でも例外はあって。あっちの家、あいつに関わることだけは自分でやる。家賃とか借金とかは俺の持ち物であって、澄明のじゃないから。 「なんかお土産買うね〜」 「楽しみにしてる。そろそろ出ないと」 「ん〜」 「行ってきます。…危ないのはだめだよ」 「わかってるって〜!まだ傷安定してないし、大人しく観光するよ〜」 「ん。そうして」 また続く澄明の注意事項を聞きながら、玄関まで送って行ってらっしゃいする。澄明は軽く俺の頬にキスをして出ていった。 俺は若干まだぽわ着いた頭で、今日やる予定を考えながら席に戻って食事を再開した。 というか最近は普通にキスするようになった気がする。ちょっと前まではしたとしても頭とかにする感じだったのにね〜。人間慣れっていちばん怖いのかもしれない!まぁその点俺は嬉しいからね!!なんかこう親愛のキスみたいで好き。
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